スーパーコール

スーパーコール(石炭粉)は、鋳物用生型砂の添加材として開発しました。石炭は自然の傑作資源とされており、鋳物用に最も適した品種の原料を厳選し、品質管理のもとで微粉末化した商品がスーパーコールです。
スーパーコールを生型砂へ添加することで、鋳物製品の鋳肌改善(焼着不良低減)、FCD材質のピンホール不良の抑制などに効果を発揮します。又、良質な石炭は砂にコーティングされ易いことから崩壊性を向上させ、かつ、砂中に有効成分(炭素)として残存する為、生型砂の長期管理も安定します。
品質の高い鋳物製品の完成を目的に、国内外の各鋳造メーカーで実績がございます。

1. 鋳肌改善と焼着不良の防止
2. FCDのピンホール不良対策
3. 鋳型の崩壊性を向上(型バラシの改善)
4. すくわれ系統の鋳キズの防止 クッション剤としても効果を発揮

【ガスクッション説】

溶湯熱によって、石炭粉(炭素粉)中の揮発分がガス化し、鋳型と溶湯の間にガスフィルムを形成し、これが溶湯・鋳型面との直接接触を避けることで、鋳肌を改善し、焼着を防止します。

（イメージ）

【ラストラスカーボン説】

石炭粉(炭素粉)の揮発分が、溶湯と鋳型界面の高温部で熱分解し、その界面に炭素膜を生成します。そして、この炭素膜が溶湯と鋳型との直接接触を避けることで、鋳肌を改善し、焼着を防止します。

（イメージ）

FCD材質へのピンホール抑制効果

球状黒鉛鋳鉄において、石炭粉を3%以上添加するとピンホール抑制に大きな効果を発揮し、不良発生 は著しく減少することが判明しております。 ・文献 : 球状黒鉛鋳鉄鋳物のピンホール抑制に関する研究(鋳物第56巻(1984)第4号), 生型(石炭粉有無)と球状黒鉛鋳鉄のピンホール欠陥発生要因の検討より

（イメージ）

又、FCDは特有の金属酸化物と水素ガスを生成することが欠陥の原因とされ、酸化物と溶湯内の炭素が反応することで、ピンホール欠陥をさらに助長します。 以下の反応式から欠陥は発生しますが、石炭粉を添加すると鋳型内が還元性となり、溶湯中金属(Fe、Mg、Al等)が酸化され難くなります。それによって、水素ガスの発生も起こり難くなり、溶湯へのガスの拡散を抑制する効果が見込めます。

・金属酸化物と水素ガスの発生

• metallic oxide+H2O→Dross+H2 (g)
• 例）
• Mg+H2O→MgO+H2(g)
• 2Al+3H2O→Al2O3+3H2(g)
• Fe+H2O→FeO+H2(g)
• Mn+H2O→MnO+H2(g)
• Si+2H2O→SiO2+2H2(g)

・酸化物と溶湯内炭素との反応

• Dross+C→Dross+CO(g)
• 例）
• MgO+C→Mg+CO(g)
• Al2O3+3C→2Al+3CO(g)
• FeO+C→Fe+CO(g)
• MnO+C→Mn+CO(g)
• SiO2+2C→Si+2CO(g)

品質

ISO 9001 の品質規格に基づき、スーパーコールを管理しております。

（イメージ）

【オプション】 溶湯熱によって≪ 鋳物製品にあわせた粒度調整 ≫ 上記標準粒度とは別に、「薄肉鋳物(マンホール形状等)」にあわせた微粒子タイプのご提案も可能ですので、 ご相談ください。

フォロー体制

≪ 鋳物不良のSEM分析・解析 ≫

弊社小名浜工場のSEM装置にて、不良箇所の分析・解析フォローも行います。

（荷姿）

1. フレコンバック(入数は別途ご相談可能です)
2. 20kg入紙袋